サッカー、フットサル、ソサイチ
15人制ラグビー、7人制ラグビー
野球、ソフトボール
同じような球技スポーツでも、参加人数やボールによってルールが変わるメジャーなスポーツは多くあります。
一方で、テニスはオリンピック競技になっていますが、ソフトテニスはオリンピック競技にはなっていません。
確かにテレビでもソフトテニスを目の当たりにしたことは記憶にありません。
では、硬式と軟式テニスではどのような違いがあるのか?
単純な疑問に対して明確にしていきたいと思います。
この記事が明日、人に話したくなる内容になれば嬉しいです。
硬式テニスと軟式テニスの違い
硬式テニス | 軟式テニス | |
発祥 | フランス | 日本 |
競技人口(日本) | 439万人 | 239万人 |
ボール | 中空ゴムにフェルトカバー
|
ゴム製
|
ラケット | フレーム外観:太い ガットテンション:40~65ポンド(硬い) 裏表:なし ラケットの使い方:両面を使用 ![]() |
フレーム外観:細い ガットテンション:20~35ポンド(柔らかい) 裏表:あり(STA公認マークが表) ラケットの使い方:同じ面を使用 ![]() |
ネット | 中央が少し下がっている | 全面平行 |
カウント | ラブ(0)、フィフティー(15)、サーティ(30)、フォーティ(40) | ゼロ(0)、ワン(1)、トゥー(2)、スリー(3) |
打ち方 | フォアハンドとバックハンドは握り変えを行って、違う面で打つ | ウェスタングリップで、フォアハンドもバックハンドも握り変えず同じ面で打つ |
発祥の違い
硬式テニスの発祥はフランスです。
原型と一般に認知されているのは、11~12世紀にフランスの修道院で考え出された、
フランス語で「手のひら(paume)の遊び、ゲーム」を意味する「ジュ・ド・ポーム」(jeu de paume)です。
日本に正式にテニスが伝わったのは1878年のことでした。
文部省が体育の教員養成の案を考えていたところ、アメリカ人の"リーランド"という教師を呼んでテニスを紹介したのがきっかけです
軟式テニス発祥は日本です。
1884年(明治17年)当時のテニス用品は非常に高額だったため、なかなか普及はしませんでした。
そこで玩具用のゴムまりを発明し、東京高等師範学校(現筑波大学)で学校体育に軟式テニスを取り入れ始めました。
すると日本ではゴムまりを使った軟式テニスが流行し、急速に広まっていったのです。
競技人口(日本)の違い
2018年時点で、週 1 日以上運動・スポーツをする成人の割合は 55.1%(前年比+3.6%)。
男性、女性の 20 代~70 代すべての年代において前年度より増加しており、特に 60 代男性は+8.5 ポイント増となっています。
近年の健康ブームで国民の健康意識の高まりが急速に伸びています。
その中で、この1年間で実施した種目については「テニス・ソフトテニス」は全体の3.7%。
年代別に取れば結果は変わってくるが、全体の中では14位でスポーツ競技の中では上位になっている。
団体競技と違って少人数で実施でき、最近では"錦織圭"や"大坂なおみ"など世界トッププレーヤーの影響も大きい。
軟式テニスは日本発祥のスポーツということを打ち出せばもっと普及は広がるように感じます。
ボールの違い
硬式テニス | 軟式テニス | |
重さ | 56~59.4g | 30~31g |
大きさ | 6.54~6.86cm | 6.6cm |
素材 | 中身:ゴム 外観:フェルト | 中身・外観:ゴム |
種類 | プレッシャーボール(公式):窒素ガスが充填されている。 反発力があって、打球感も爽快な感じ。ノンプレッシャーボール(練習用):ゴムを少し厚く設計されている。 ボールの反発が少ないが、反発力が変わらず使える。※二種類とも空気の補充が出来ない |
種類は1種類のみ
練習用と公式戦用があり、 ※空気の充填は可能 |
価格 | ダンロップ(DUNLOP) 硬式テニスボール 全豪オープン 2個入缶×30缶 18,480円308円/球 |
ナガセケンコー(KENKO) ソフトテニスボール 1ダース(12個) 4,123円
343円/球 |
メーカーによってもちろん価格は変わりますが、
軟式用テニスボールの方が値段が高いことに驚きました。
競技人口が少ない分、生産量が違うので硬式に比べて高くなってしまう印象です。
ラケットの違い
硬式 | 軟式 | |
種類 | 2本シャフト | 1本・2本シャフト |
フレームの重さ ・筋力があってスイングが早い人は重いラケットを選ぶ |
約245~約310g | 約200~280g |
面(フェイス)の大きさ 大きい:打ちやすい 小さい:コントロール性能が増す |
約95~105平方インチ | 80~100平方インチ |
グリップサイズ ・手の大きさや個々の感覚による |
0~4(5種類) | 0~2(3種類) |
ストリングス(網目の細かさ) 粗い:ボールを飛ばしやすくスピンが掛かりやすい 細かい:コントロール性能は上がり、打球感は硬くなる |
16(縦)×19(横)~ 18(縦)×20(横) | 16(縦)×19(横)~ 18(縦)×20(横) |
競技人口が違う分、硬式テニスのラケットの方がサイズなど種類が豊富に感じます。
また、大きな違いで言えば軟式テニスの方がラケットは軽い印象です。
ネットの高さの違い
硬式も軟式もコートの広さはほぼ同じです。
違うのはネットの中央部の高さの違いです。
- 硬式テニスネット:中央部の高さ:0.914メートル
- 軟式テニスネット:中央部の高さ:1.07メートル
ボールでいうと2個以上も低くなっていますので、センター付近のネットの上を狙った方がネットにかかりにくくなります。
なぜ中央部の高さが違うのか、
参考までにこの単位0.914mは1ヤードです。
昔のテニス発祥の地では紐を張ってネット代わりにテニスを楽しんでいたという事から、
紐はどうしても中央がたるんで低くなりやすことがこの高さを生んだともされています。
そこから現代ではネット中央をV字型へと低くすることに発展したのではないかと言われています。
カウントの違い
硬式テニス:0➡15➡30➡45
15世紀の本には、すでに「15, 30, 45」と15ポイント制のカウントをするのかとの疑問に対し、
その理由がわからなくなっていたそうですので、現在も諸説はありますがわかっていません。
「0ラブ」については、形が卵に似ていることから、フランス語の卵の「l’oeuf」から英語の「love」なったという説と「love」にはかつて「何もない状態」という意味があったという説があります。
軟式テニス:0➡1➡2➡3➡4
1点=1ポイントとカウントしていきます。
4ポイント先取で、1ゲーム(1セット)を取得することができます。
日本で生まれたスポーツなので、特別な言い方のカウントではありません。
打ち方の違い
テニスの基本的な打ち方は次の6種類です。
ワンバウンドして打つ
- フォアハンドストローク
- バックハンドストローク
バウンドなしで打つ
- フォアボレー
- バックボレー
ポイントをスタートさせる打ち方
- サーブ
頭上に上がったボールの打ち方
- スマッシュ
硬式はラケットの両面を使って打つのに対して、
軟式はラケットの片面(同じ面)のみで打つことです。
経験者からすれば、硬式と軟式の打ち方の違いは
バックハンドストロークを手の平側で打つか、手の甲側で打つかなど言われています。
正直、筆者を含めて素人からすれば全く理解することが出来ないので、
両面と片面と覚えておけば良いと思います。
まとめ
硬式と軟式のテニスでもここまで違うことがあるのは驚きでした。
ましてや軟式テニスが日本発祥のスポーツだったことが一番印象深かったです。
近年の健康ブームからすれば、老若男女問わず軟式テニスなら参加することが出来そうです。
世界で有名な日本人テニスプレーヤーがいる今だからこそ、
誰か有名人などを起用して軟式テニスを流行らすことも可能ではないかと感じます。
ではではまた。
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参考資料
「日本テニス協会」テニス環境等実態調査 報告書
「テニスの学校」詳しく解説! 硬式テニスのポイント(得点)の数え方
「tennis365.net」テニスラケットの選び方
スポーツ庁「スポーツの実施状況等に関する世論調査」
サイズ.com「テニスコートのサイズ」